皆様、こんにちは。税理士の三田洋造です。
先週の月曜日(7月2日)に今年の路線価が公表されました。
私も早速、当事務所のある地域の路線価も調べてみました。
すると、ここ6年間全く変わっていなかった路線価が、5,000円上がっていました。
路線価について
路線価とは「その道路に接する標準的な宅地の1平方メートルあたりの価格」のことをいい、国税庁が決めています。
そして、路線価は、相続税や贈与税の申告の際に、その対象となる土地の評価額の基礎となるものです。(より正確に言えば、土地だけでなく借地権など、その土地の上に存在する権利についての評価額の基礎となるものです)
したがって、路線価が上がるというのは、相続税申告上の評価額が上がるということであり、その土地の所有者であった被相続人の遺産に係る相続税が上がるということを意味します。
路線価は上がるよりは上がらない方が良い?
例えばAさんという方が居て、その所有土地(例えば自宅の敷地)が300㎡あるとします。
仮に前年の路線価が200,000円であったとします。
特に評価減の要因がないきれいな四角い土地だとすると、単純にその土地の評価額は、前年においては、60,000,000円でした。
今年路線価が5,000円上がったとすると、今年にといては、61,500,000円ということになります。つまり1,500,000円評価額が上がった、ということになります。
Aさんがもしお亡くなりになり、この土地も含めて相続税がかかる財産をお持ちであった場合、相続税の税率は最低10%ですから、1,500,000円×10%=150,000円となます。
前年に亡くなったと仮定した場合と比べて、相続税が最低でも150,000円上がった、ということになります。
このように、路線価とは、相続税(及び贈与税)のことを考えると、上がるよりは上がらない方が良い、というものです。
しかしながら、路線価とは公示価格にも関連性があり、それは結局間接的に土地の時価を反映しているとも言えます。自分の所有する土地の時価が上がった、つまり自分の所有財産の価値が上がったと思えば、納得できない訳でもないという話になります。
ちなみにどことは言えませんが、私の自宅の路線価も(わずかながら)昨年より1,000円上がっており、自宅土地の価値が上がった、と単純に喜んでいます(笑)。
という訳で、皆様もぜひ一度、ご自分の所有土地の路線価を調べてみてはいかがでしょうか。